[企業法務]動き出した「原発賠償」問題
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110411/1302540318■ 大震災からちょうど1ヶ月経った今日になっても未だ大きめの余震は続いているし、原発の方も完全に安心できる状況にはなっていない。 だが、そうはいっても、動かすべきものは動かさないといけないだろう・・・ということなのか、あまり注目されないうちに、ひっそりと一つの政令が公布されている。 原子力損害賠償紛争審査会の設置に関する政令をここに公布する。 御名御璽 平成二十三年四月十一日 内閣総理大臣 菅 ...
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キーワード: インタビュー
[企業法務]原発賠償の新しい展開。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110421/1303405855■ 最初に「一律100万円」という話題が出てきた時に、もしかしたら・・・と思ってはいたのだが、予想以上の展開になりそうだ。 日経紙に掲載された、原子力損害賠償審査会・能見善久会長(学習院大教授)の単独インタビューより*1。 「99年の事故は3日で終わったが、今回は1カ月たっても収束していない点が違う。審査会で議論するが、長期の避難生活の苦痛は認められるべきだし、むしろ損害の中心ではないか」 ...
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[企業法務]これはまだ原発事故をめぐる賠償の序章に過ぎない。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20120317/1332643033■ 今年に入って以降、原子力損害賠償紛争解決センターの和解仲介手続きで、ある意味画期的な和解*1が成立するなど、大きな動きを見せていた福島原発事故の損害賠償に関し、政府が新たな、というか、もしかしたら最後になるかもしれない「賠償指針」を出した。 「文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会(会長・能見善久学習院大教授)は16日、東京電力福島第1原子力発電所事故の新たな賠償指針を決めた。政府が3月末に ...
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[企業法務]「損害」という言葉の意味。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110527/1306686829■ まもなく公表されることが予定されている、原子力損害賠償紛争審査会の「第二次指針」。 これまでの議論経過を見る限りでは、想定された方針から大きく外れることなく、淡々と指針策定に向けて歩みが進められている、という印象を受ける。 JCO事故の際の指針でも認められた「風評損害」は、今回も賠償の対象となることがほぼ確実な状況で、おそらく第二次指針で、確実に認められる“最低限のライン”が示されることだろ ...
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キーワード: ドラえもん トロール
[企業法務]原賠法をめぐる議論の混乱を憂う(中)
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110415/1303037424■ 前編(http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110414/1302933056)に続き、今回の原発事故に伴う原賠法に基づく賠償をめぐる課題について、引き続き考えてみることにする。 誰が「賠償額」を決めるのか? 原発の事故から1ヶ月が経過したこの時点で、「原子力損害賠償紛争審査会」が立ちあがり、この15日に第1回の会合が開かれている。 既に数日前のエントリーで紹 ...
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[企業法務]「中間指針」の意味
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110806/1312748851■ 4月からコンスタントに議論を続けてきた、原子力損害賠償紛争審査会が、ついに「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」(いわゆる「中間指針」)を発表した*1。 様々な意見はあろうが、これだけの大規模な事故について、僅か4ヶ月の間に一定の指針をまとめあげた、という事実自体は評価されて然るべきだと思う。 内容的にも、地元住民に対する「避難等の指示 ...
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[企業法務]原発損害賠償紛争をめぐる綱引き
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20120127/1327854034■ 鳴り物入りで発足しながらも、体制の脆弱さゆえに、紛争解決に向けた進捗の遅れが、関係筋で指摘されている、「原子力損害賠償紛争解決センター」。 そんな中、昨年末に仲介委員の和解案が示され*1、双方の対応が注目されていた。 「原発事故の損害賠償を巡る紛争で和解を仲介する政府の「原子力損害賠償紛争解決センター」を通じ、東京電力に不動産の価値下落分や慰謝料などの支払いを求めた福島県大熊町の夫妻に対し ...
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キーワード: amazon アメリカ インタビュー スイス ドイツ 引用
原子力損害の賠償責任は誰がどこまで負担するのかまとめてみた(追記あり)
http://blog.livedoor.jp/businesslaw/archives/52140077.html3/19のエントリ「東京電力の電気供給約款を分析してみた」でも述べたとおり、私の認識では、(原発とは直接関係のない)計画停電による損害でさえ、東京電力に対して請求可能だと思っています。いわんや法律上明確にその負担義務が定められた原子力損害をや・・・と思ったりもしますが、そもそも半分以上国策含みで推進したとも取れる原子力発電によって生じる損害を、どこまで私企業に負わせるべきか/国が助ける ...
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[企業法務]現在の原発賠償紛争解決のシステムに足りないものは何か?
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20130504/1367825842■ 既に震災から2年以上が経ち、「アベノミクス」バブル的な事象すら巷では散見される中で、ともすれば忘れられてしまいそうな「原発事故」だが、本格的な解決にはまだ程遠い、という状況が報じられている。 「東京電力福島第1原子力発電所事故を巡り、裁判以外の紛争解決(ADR)を行う政府の「原子力損害賠償紛争解決センター」での和解仲介が進んでいない。申し立てから1年以上たっても具体的な話し合いに至らないケ ...
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[企業法務]東電は“普通の会社”に戻れるのか?
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20131227/1388593404■ 年末も差し迫ったタイミングで、東電次期会長人事を巡るニュースが日経紙の1面に掲載された。 「政府は過半数の議決権を握り、実質国有化している東京電力の下河辺和彦会長(66)の後任に、社外取締役の数土文夫JFEホールディングス相談役(72)をあてる人事を固めた。下河辺氏の任期が切れる来年6月を待たず、来春にも就任する可能性がある」(日本経済新聞2013年12月27日付け朝刊・第1面) 当時、 ...
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[企業法務]東電に物申す。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110922/1316749263■ 8月に中間指針が出されてから約1ヶ月半。 遂に東京電力の側でも万全の補償体制(?)が整ったようで、満を持して、個人への本賠償方針に続き「法人・個人事業主への本賠償」に向けての方針も正式に発表した。 (http://www.tepco.co.jp/cc/press/11092102-j.html) だが、その中身は実にいただけない。 22日の日経紙の記事から引用する。 「東京電力は21日、福 ...
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[企業法務]進まないもどかしさ
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20120217/1330224206■ 昨年8月、政府の中間指針が出されたのを受けて、鳴り物入りで設立された政府の「原子力損害賠償紛争解決センター」。弁護士会も仲介委員や若手調査官を送り込むなど、華々しくバックアップしていた。 だが、残念ながら、このたび公表された、「これまでの実績」は、必ずしも芳しいものではない。 「政府の原子力損害賠償紛争解決センター(東京・港)は16日、東京電力福島第1原発事故の損害賠償で、和解仲介の申し出 ...
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[企業法務]これはちょっと・・・なQ&A
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110330/1301719447■ 最近、「震災対応」のニーズが強まっていることもあって、阪神大震災を契機に作成された“法律相談応答例”が次々とWeb上で公開されている。 そして、商事法務(「地震に伴う法律問題Q&A」(平成7年))*1、新日本法規出版(「Q&A災害時の法律実務ハンドブック」(平成18年))*2と公開されたところで、満を持して日弁連のHPで公開されたのが、 「東日本大震災法律相談Q&A」 ht ...
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[企業法務][法律] 原子力損害賠償制度はどこに向かうのか? 〜“中間報告”とりまとめの報に接して
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20160824/1472231262■ 2011年の「3・11」以降、長年の眠りからたたき起こされ、“生きた法律”として現在に至るまでフル活用されているのが「原子力損害の賠償に関する法律」である。 東日本大震災直後は、不法行為法の中でもかなり異色の規律が設けられている背景や、「異常に巨大な天災地変」の文言の解釈等が話題となり、立法経緯の掘り起しも含めてかなり議論が盛り上がったものだが*1、最近は「事業者の無限責任」を前提とした解釈 ...
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[企業法務]どちらが悪いのか。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110502/1304784059■ この日の日経紙の法務面*1で、「企業法務に詳しい」という触れ込みとともに紹介されている某弁護士のコメントを読み始めて早々に仰天した。 いわく・・・ 「現行の原子力損害賠償法(原賠法)では、補償するのは直接的被害のみで風評被害は入らないといわれるが、民法上の責任は残るはずだ。」 「原発がなければ農業、漁業などの被害はここまで拡大しなかったので、こうした被害も賠償の対象とすべきだ。」 筆者注 ...
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[企業法務]「枠組み」はこれで良い。あとは・・・
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110615/1308458971■ 政府の関係閣僚会合で「支援の枠組み」が決まってから*1あっという間に一ヶ月経ち、政権をめぐるゴタゴタに紛れて法案化は白紙か・・・?と心配し始めていた矢先に、ようやく「原子力損害賠償支援機構法」が閣議決定され、国会に提出されることになった。 http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/taiou_honbu/index.html (条文案:http://w ...
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[企業法務]原賠法をめぐる議論を有益なものとするために。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110328/1301248895■ 先日、「原子力損害の賠償に関する法律」(原賠法)をめぐる議論にちょこっと触れてみたのだが*1、ここに来て賠償責任をめぐるネット上の議論が若干迷走気味になっているような気がしてならない。 例えば、同法3条1項但し書きの 「ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によって生じたものであるときは、この限りでない」 という規定が適用されるのかどうかについて論者の解釈がバラバラで、東京 ...
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【雑誌】ビジネス法務 2011年12月号 ― 原子力損害賠償のその後
http://blog.livedoor.jp/businesslaw/archives/52201246.html4月にこんなエントリを書いた後、何のフォローアップ記事も書けておらず気になっていたところに、『ビジネス法務』さんがタイミングよくかなり詳細な特集を組んで下さいました。東電の原子力発電所事故による損害の賠償請求を検討しようにも、その手続きのわかりにくさに躊躇しているというような会社には、大変参考になると思います。 ビジネス法務 2011年 12月号 [雑誌]販売元:中央経済社(2011 ...
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[企業法務]原賠法をめぐる議論の混乱を憂う(上)
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110414/1302933056■ 先月の終わり頃、「原賠法をめぐる議論を有益なものとするために。」というタイトルで軽く記事を書いていたのだが*1、それから2週間ちょっと経った今になっても、議論は落ち着くどころか、余計に混迷を深めているように思えてならない。 自分自身、震災後間もない時期から、この「原子力損害の賠償に関する法律」(原賠法)について、いろいろと検討を重ねてきたところでもあるので、これから先の議論が、(ネット上でだ ...
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[企業法務]原賠法をめぐる議論の混乱を憂う(下)
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110416/1303046161■ 本当は2回で完結させるつもりだったのだが、予想以上に長文化してしまったので、前々編(http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110414/1302933056)・前編(http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110415/1303037424)に続き、もう少し書き残しておくことにする。 最後は国が被害者を救済してくれるのか? 今回の事 ...
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[企業法務]「失敗学」は原発危機を救えるか?
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110524/1308450278■ 震災、事故直後の混乱がようやく一息付き始め、最近ではもっぱら賠償と責任追及に議論の焦点が移ってきている福島第一原子力発電所の事故であるが、ここに来て、注目された「事故調査委員会」のトップ人事に関するニュースが飛び込んできた。 「政府は23日、東京電力福島第1原子力発電所の事故を受けて新設する事故調査委員会のトップに「失敗学のすすめ」などの著書がある畑村洋太郎東大名誉教授(70)の起用を内定 ...
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キーワード: インタビュー
[企業法務]原賠法解釈をめぐる混乱の残滓
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20120720/1342979612■ あの大震災&原発事故から、既に1年以上の月日が流れ、世の中もかなり平静を取り戻しつつある。 昨年秋に手続が開始された直後は、混乱の極みのように思われた東電の原発事故被災者への賠償も、最近はだいぶ軌道に乗ったようで、(具体的な損害額、賠償範囲等、各論レベルでの諍いは未だ残っているものの)大枠での争いが報じられる機会はかなり減ってきた、という印象も受ける。 だが、そんな中、いささか奇妙な訴訟の判 ...
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[企業法務]東電の不思議な対応。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20140913/1411271926■ 福島原発事故から、ちょうど3年半くらい過ぎた頃、夕刊にひっそりと掲載されたニュースがある。 「東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、福島県大熊町の双葉病院に入院していた女性患者(当時83)が適切なケアを受けられず、避難先で死亡したとして、遺族が東電に慰謝料など計約3100万円を求めた千葉地裁(広谷章雄裁判長)の訴訟が13日までに、東電が約1350万円を支払うことで和解が成立した。」(日 ...
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[企業法務]言ってはいけないことがある。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20110429/1304269136■ 東電の「原発事故をめぐる対応」は、実に残念なことに、巷にあふれる“コンプライアンス芸人”の方々が、今後10年美味しいネタとして使えるような、反面教師的題材になってしまっている。 大地震直後の初期対応が適切だったのかどうか、ということについては、知識も確実な情報源も持たない自分には判断しようもないし、それと並行して行われていた広報対応のドタバタぶり(事故に関するものも、計画停電に関するものも・ ...
類似スコア 43
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キーワード: クレーム
[企業法務] シンドラーの二の舞?
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20060820/1156159349■ あぁ、やってしまった・・・ と思わせてくれる「三国屋建設」のプレスリリース。 (http://www.mikuniya-web.co.jp/sonbai.htm) 「今回の接触事故による弊社の賠償責任について」という タイトルで始まるこの発表文、 「今回の送電線接触事故に関しまして、法的に損害賠償責任をお認めするには、クレーンが送電線と接触したことと、発生した損害との間に「相当因果関係」 ...
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[企業法務]札幌ドームファウルボール事故訴訟におけるもう一つの争点。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20150520/1432486279■ 札幌ドームでの打球事故をめぐって札幌地裁が3月末に下した一つの判決が、今様々な分野で話題になっている。 「プロ野球観戦中にファウルボールが当たって失明した」原告の損害賠償請求(請求額約4660万円)に対し、球場の安全設備の瑕疵を認定した上で、被告ら*1にほぼ満額に近い支払いを命じたこの判決が、プロ野球界に与えた影響が大きいというのは容易に想像が付くところで、社会面にとどまらずスポーツ面にまで ...